あなたの指導が悪いのは「そういうところですよ」
私は業界的に最小連例のことが多く、指導してもらう立場にいることが多かったです。
その中でも、「この人良いなぁ」と思う指導と、「この人駄目だなぁ」と思う指導があります。
これに関しては、残念ながら仕事ができるから指導が上手いとかはなく、仕事ができない人の方が指導が上手い場面もあったり、面白いところがありました。
まあ、仕事できない人が指導上手いというのは、ある意味最悪なんですけどね・・・だって、仕事効率もわからないのに指導上手いんじゃ、育つ後輩は皆仕事できないままですから。
教え方が上手いのに、めちゃめちゃ無能な人とかもいます。
今振り返ったらわかることなので、当時を考えると無駄な時間だったなぁ、と思います。
とはいえ、無能な人でも、一生懸命教えてくれます。
勿論、私が無能な時も一生懸命教えていました。
厄介なことに、教え方は上手かったので、後輩たちは今どうなっているのか心配ですが・・・(笑)
その中でも、本当にダメな指導の方法があります。
指導対象が失敗などをしたときに「そういうところがダメなんだぞ」という気づきを与える指導。
これ、本当に無能なんですよ。
この指導するやつはそもそも仕事できないと思うので、言うこと聞く価値ないんですけどね。
これの何が悪いか。
本人はわからずにやっている結果、起こっている事象に対して、気づきを促しても、気が付けるわけがありません。
当たり前ですよね。
だって、無意識だったり、癖としてでているものなのですから。
ただ、これっていう側はめちゃくちゃ楽で気持ち良いんですよね。
全能感があるし、本人の努力に丸投げしているわけですから。
・・・完全に無能な指導です。
この指導をしている人間は、お客さんに対してもぼんやりとしか対応できませんし、お客さんそのものの特性もぼんやりとしかわかっていないので、役に立ちません。
だって、お客さんも後輩も、お金を持ってくる対象には差がないのだから、それらをうまく分けることなんてできませんから。
そんな器用なことができるのであれば、上記のくそみたいな指導言葉は使わず、もっと成長を促せるような指導の言葉を使います。
「〇〇君、キミ〇〇さんに挨拶していなかったぞ!〇〇さん、怒ってって帰られたぞ!」
「えっ?でも、〇〇さんは先輩のお客さんですよね?私の挨拶関係あるんですか?」
「キミー!仕事でミスが多いのはそういうところだぞ!」
みたいな指導をしている無能な先輩につくと最悪です。
だって、この無能な先輩の「そういうところ」には沢山の過程ができます。
1.普段から挨拶をしない非常識さ
2.他の人間のお客さんに興味や関心を持たない成長力のなさ
3.なんでも反省せずに言い訳をする自己防衛優先のところ
4.会社としてのお客さんとして見ていない団結力のなさ
5.周りの動きをみられていない視野の狭さ
これらすべてが該当してしまいます。
勿論、全て問題ですが、この一件だけで全ての改善は不可能ですし、修正はできません。
なので、本来は細かな指導が必要なのです。
具体例で言えば、
1「どんな方がお客さんになるかわからない。内部の人間もいつ協力しあうかわからない。だから、あいさつだけでもしてつながりを持つのは大事だよ。そして、〇〇さんのように、あいさつされなくて無視された、と感じて起こる人も居るんだから、会社内にいる人には全員挨拶しないと駄目だろ」
2「〇〇さんはうちの会社の太客だぞ。気持ちよくいてもらわないと駄目だろ。君も担当することがあるかもしれないのだから、ちゃんと挨拶して!何より、対象の人以外の方にも興味持たないと対応の幅が広がらないぞ!」
3「俺のお客さんがキミの対応に怒って帰ったんだぞ!?まずはごめんなさいで、次からは挨拶しないといけない、という反省をしなさい!」
4「ここにきているということは、うちの会社に利益を与えてくれているのだから、心象をよくしないといけない。何より、当たり前なことは当たり前にしなさい。挨拶なんてするのが当たり前。されないということは、自分は認識されていない、と感じる方もいる。もっと、会社の人間として動きなさい」
5「仕事に集中していたのかもしれない。でも、キミは以前もこんなミスをしていただろう。それは、仕事にだけ打ち込んで、周りが見えていないせいだ。広い視野をもって、様々なものに対応できる視野を持たないと駄目だよ」
と、なるわけです。
というか、こういう指導しないと、後輩は意味不明な方に育ちます。
そして、意味不明な方に育ってしまえば、それはあなたのせいでしかありません。
指導も、説明もあなた次第です。
変な客や後輩が多いのはあなたの伝え方の問題です。
回りは自分を映す鏡。気を付けてくださいね。