「原因」を取り除く。そうでないと上澄みも綺麗にならない。
昔、仕事をしながら専門学校に通っていた時、新卒の男の子が隣でした。
明るく雑談が好きな子で、話は面白くないけど、ずっと喋っていた気がします。一人で。
ただ、授業中には眠っていたり、携帯をしていたり・・・。
また、こちらが勉強しているにもかかわらず、話しかけてくるので、「こりゃもう無理だ」と席を移動しました。
隣で眠られたりするとこちらのモチベーションまで下がるんですよね。
まあ、そんな様子なので成績は非常に悪く、医療系の学校なので、再試も難しいわけです。
なんとかギリギリで通り抜けたみたいですけどね。
しかし、そこからズルズルと怠けていって、そもそも投稿していない時も増えていきました。
そして、別のテストの日。
「あいつ来ないね」なんて言いながら勉強をしていると、先生から呼び出されました。
「上記の子の親御さんたちが来ているから」とのこと。
私としては謎ですよね。
なんで呼ばれているのかもわからず行きました。
来ていたのはお母さんと祖父母。
第一声が「上記のこの母です。何か言いたいことはありますか?」
・・・?
えっ、私何かしました?
何がですか?としか言いようがありません。
とりあえず、椅子に座らされました。
「今から少しお話を聞かせてもらいます。なお、会話は録音させてもらいます」
という、なんだか脅しのような話。
はい、どうぞ。と答えてお話スタート。
大分前なので、話の内容そのものは覚えておらず、なんなら最近まで忘れる程度の話だったのですが、要約すると
・うちの子供は昔からこの資格を取りたかった
・あなたが席を話したことがショックだった
・その影響で授業に身が入らず成績が落ちた
・どう責任を取ってくれるのか
とのこと。
・・・はぁ。そうですか。
と、いうことで、全部説明。
・オタクのお子さんは授業中に寝たり携帯してます
・私は日中仕事をしているので、学校に来ている間が勉強時間なんです
・それにも関わらず、明らかに勉強しているのにガンガン話をかけてきました
・あなたの子供は私の勉強の邪魔をしているのですが、どうお考えですか
と切り返し。
そしたら、家族の方々は皆泣いてました。
祖母とお母さんはやる気満々で食って掛かってきましたが、祖父はこちらと目を合わせることなく、オドオドしていました。
多分、自分の孫の程度をわかっているのでしょうね。
「じゃあ、うちの子の前でもそれを言えるのですか!?」
と言われたので、
「良いですよ。いつでもお伺いします」
と答えたら、
「わかりました。ご迷惑おかけしました」
ともう一段階泣いてました。
録音やらなんやらでこちらの動揺を誘ったり、カマかけてきていたんでしょうね。
そして、最後に「うちの子はバカなんです。だから子供を何とかしてほしかったのですが、学校側としては何もできないんですね」と捨て台詞を履いてました。
その間中、ずっと何も言わない先生たち。
え、お前ら何してんの?
長くなりましたが・・・。
恐らく、この子はずっとこうやって誰かに迷惑をかけて、でも家族に言い訳をして、家族は好意的に解釈をして・・・と繰り返していたんでしょうね。
当日も来ればよいのに来てませんし。
後ろめたいことがあるのが明確です。
人は何かを修正するとき、上澄みの部分だけをどうにかしようとしてしまいます。
しかし、問題は根底にあるのです。
うんこが沈んでいる水を、いくら飲もうと思っても飲めませんよね。
沈んだ原因から毒が出続けているのだから。
大切なのは原因となるものを改善することです。
そうすることでしか、物事は改善しません。
今回はその一例でしたが、今後もっと明確な改善例を書いていきますね。